ドル安とは他の通貨(円やユーロ)に対してドルの相対価格が下がること、例えば1ユーロ=1.3米ドルから1ユーロ=1.4米ドルになることです。
こう書くと円など他の通貨の為替レートが上下するのと変わらないように思われますが、ドルは基軸通貨という特別な通貨です。
基軸通貨とは各国が外貨準備として持つ通貨のことで、他の通貨は基軸通貨との相対的な価値で貨幣価値を計ることになります。
日本円もドルと交換可能であるという点において国際通貨としての地位を保っています。
現在、中国は1兆ドル、日本は8千5百億ドルのドルを外貨準備として持っています、これはとりもなおさずドルが基軸通貨であるからこそ、他ならぬドルを持つのです。
第一次世界大戦前には英ポンドが世界の基軸通貨としての役割を果たしていました。
しかし、世界大戦によりヨーロッパが疲弊し米国の経済力が相対的に強大になったこと、米国が35ドル=金1オンス(約28.35グラム)でドルと金を兌換することを補償していたことなどから、ポンドに変わる基軸通貨の地位を築き、第二次世界大戦後にいたり名実ともに揺るぎない基軸通貨となり現在に至ります。
ところが、1971年12月米国がドルと金の兌換停止を宣言します。
米国の金準備が発行済みのドルの総量とアンバランスとなり兌換制を維持できなくなったのです。
これをニクソンショックといいます。
これにより、形式的にはドルといえども金との兌換というよりどころが無くなり、他の貨幣同様市場で相対的に価値が決まる1通貨となりましたが、依然基軸貨幣としての地位は維持しており、各国通貨はドルとの為替レートが事実上の貨幣価値を決める尺度になっています。